『オーラルフレイル』は、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増えるなどのささいな口腔機能の低下から始まります。早めに気づき対応することが大切です。これらの様々な口の衰えは身体の衰え(フレイル)と大きく関わっています。
日本歯科医師会は、「8020運動」に『オーラルフレイル』という新たな考え方を加え、健康長寿をサポートしてまいります。
オーラルフレイルについて
「オーラルフレイル」は、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどを含み、身体の衰え(フレイル)の一つです。これら概念は東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授、飯島勝矢教授らによる大規模健康調査(縦断追跡コホート研究)等の厚生労働科学研究によって示され、この研究をきっかけにさまざまな検討が進められています。この「オーラルフレイル」とは、健康と機能障害との中間にあり、可逆的であることが大きな特徴の一つです。つまり早めに気づき適切な対応をすることでより健康に近づきます。この「オーラルフレイル」の始まりは、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥等ほんの些細な症状であり、見逃しやすく、気が付きにくい特徴があるため注意が必要です。
高齢期における人とのつながりや生活の広がり、共食といった「社会性」を維持することは、多岐にわたる健康分野に関与することが明らかとなっております。この多岐にわたる健康分野には歯や口腔機能の健康も含まれており、これら機能の低下はフレイルとも関連が強いことがわかっています。 歯周病やむし歯などで歯を失った際には適切な処置を受けることはもちろん、定期的に歯や口の健康状態をかかりつけの歯科医師に診てもらうことが非常に重要です。また、地域で開催される介護予防事業などさまざまな口腔機能向上のための教室やセミナーなどを活用することも効果的です。
厚生労働省と日本歯科医師会が平成元年から展開している「8020運動」は、80歳で20本以上の歯を保ち、何でもかんで食べられることを目指して推進してきています。当初わが国の8020達成者はほんの数%であったものが、現在では40%を超えるほどになっています。日本歯科医師会は、この「8020運動」に代表される国民運動をさらに発展させるべく、東京大学高齢社会総合研究機構や様々な関係者の協力のもと、「オーラルフレイル」という新たな考え方を加え健康長寿をサポートするべく、発信・啓発していきます。
「オーラルフレイル」の考え方や調査研究は現在進行形で進んでいるところであり、新たな知見やエビデンスの追加が今後さらに必要になってきます。また、急増する高齢者への現場での対応を含めて、日本歯科医師会会員が今後さらに研修および日常の臨床へと努力していくものであります。
(引用:日本歯科医師会HP)
「オーラルフレイル」を簡単に説明したリーフレットです。
チェック項目に当てはまったら要注意かも?
オーラルフレイルを詳しく説明したパンフレットです。
2019年8月27日(火)北海道新聞 朝刊に掲載した新聞広告です。
オーラルフレイル(高齢になって歯・口の機能が虚弱になること)によって、身体が衰えるという概念があります。
道民の皆さまにおかれましては、
1:むせる・食べこぼす
2:食欲がない、少ししか食べられない
3:柔らかいものばかり食べる
4:滑舌が悪い、舌が回らない
5:お口が乾く、ニオイが気になる
6:自分の歯が少ない、あごの力が弱い
⇒当てはまるものは、ありますか?
これらに当てはまったら、歯科健診に行きましょう!
2018年8月27日(月)北海道新聞 朝刊 31頁に掲載した新聞広告です。
オーラルフレイル(高齢になって歯・口の機能が虚弱になること)によって、身体が衰えるという概念があります。
● 健口なほど認知症発症が少ない
● 口腔ケアで高齢者の誤嚥性肺炎予防
● かかりつけ歯科医がいると健康長寿
というデータも発表されています。
道民の皆さまにおかれましては
1:バランスの良い食事
2:歯と口腔の定期的な管理
3:適度な運動
4:社会参加
を心がけ、オーラルフレイルを予防していきましょう。
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