国民歯科医療の推進に関する請願 (高すぎる窓口負担リーフレット)
「保険でよりよい歯科医療の実現を求める意見書」
北海道歯科医師会意見広告


国民歯科医療の推進に関する請願

「窓口負担を軽減」し「保険のきく治療範囲を拡大」する 国民歯科医療の推進に関する請願の趣旨の理解のために

 日頃、先生方には道歯会・道歯連盟の活動にご協力をいただいていることに感謝申し上げます。
さて、「100年に一度の危機」といわれる現在の経済不況は、働く人の3分の1が非正規雇用という異常なる労働状況を招いています。このことは経済的困窮、その結果として保険料が払えず無保険になったり、受診を控えることに結び付いています。
このような中、長年にわたる医療費抑制政策によって患者負担は次々と引き上げられ、現在の窓口3割負担は、もはや社会保障といえる負担率ではありません。つまり、健康を損なった国民に窓口3割負担を強いることは、生きる望みを絶つことに等しいのです。
  2007年に行われた国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、「健康ではなかったが、行くことができなかった」とする理由として、「自己負担の割合が高い」など経済的な理由が最も多く(38.4%)、次に、「仕事あるいは家庭が忙しい」(27.0%)、健康保険に加入していない(14.2%)となっています。
さらに、地域ブロック別に見ると、北海道が、「健康ではなかったが、行けなかった」とする割合が最も多かったという悲しい現実もあります。最近の総務省「家庭調査」でも、家計において医療支出を控えないと生計が成り立たないことが報告されています。
また、日本医療政策機構が同年に行った調査では、24%の人が「費用がかかるという理由で歯の治療が必要だったが、歯医者に行かなかったことがある」と回答しています。歯科医院に受診する時の患者さんの心配は、「いくらお金がかかるの?」「保険はきく治療なの?」ではないでしょうか。
 医科の治療は、ほとんどが保険のきく治療なのに歯科では保険のきかない治療があります。窓口負担が高いうえに、歯科では保険のきかない治療があるために、費用面での不安感が歯科の受診を妨げる要因となっているのです。金属床の入れ歯や白い被せ物など古くから普及していて安全性も確認されている、いわば基本的な技術になっているものさえ、保険適用になっていないのです。患者さんが安心して歯科治療が受けられるように、これらの診療については早期に保険適用とすべきです。
 私たち北海道歯科医師会の歯科医師は、道民とともに患者さんが窓口でのお金の支払いを心配せずに治療が受けられて、早期発見・早期治療ができるように保険治療の充実を願っています。ぜひ、請願署名の趣旨にご賛同いただきたいと存じます。
  
 平成23年7月7日

社団法人 北海道歯科医師会 
北海道歯科医師連盟  

 会長 富 野  晃

リーフレットをご覧ください。


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